ゆとりある車内空間がなにより大事

ペットとの旅行において最も大切なのは、ストレスを感じさせない空間づくりです。特に中型犬以上のサイズになると、ケージやクレートの設置スペースが必要になります。後部座席やラゲッジスペースが広めの車であれば、ペットも快適に過ごせる時間が長くなります。

振動・騒音の少なさでリラックス空間に

車内が静かで、振動の少ない車は、ペットの不安を和らげてくれます。ハイブリッド車や電気自動車のような静粛性に優れた車種は、音に敏感なペットにとっても快適。あまりにもエンジン音が大きい車だと、緊張して落ち着けないペットもいるようです。

乗り降りのしやすさもポイント

高齢のペットや小型犬・猫の場合、車への乗り降りのしやすさも重要なポイントになります。スライドドアや低床設計の車であれば、ペットを抱っこしたままの乗降や、クレートを積み込む作業もスムーズです。

クレート固定用のフックやベルトが便利

安全のためにも、走行中はクレートやキャリーをしっかり固定する必要があります。最近の車では、荷室にラゲッジフックが設けられていたり、シートベルトと連動できるペット用ハーネス対応の車種も登場しています。

エアコンの効きやすい構造で温度管理を

人間以上に暑さに弱いペットのために、車内の空調が効きやすいかどうかも確認しておきたいポイント。後部座席にエアコン吹き出し口がある車や、空気循環機能がある車は特におすすめです。

汚れ対策に防水・防汚シートを活用

旅先では泥や水に濡れる場面も多いため、シートに防水シートを敷いておくと安心です。また、ペットの毛や爪による傷を防ぐカバーも用意しておくと、車内を清潔に保ちやすくなります。

【ミニバン】トヨタ・ノア／ヴォクシー

広い車内とスライドドアの使いやすさで、ペット連れに人気の高いミニバン。後部座席をフルフラットにすることで、ケージや荷物も余裕を持って積載できます。多頭飼いの方にもおすすめです。

【SUV】ホンダ・ヴェゼル／トヨタ・ヤリスクロス

SUVは車高が高く見晴らしがよいため、ドライブ好きな犬にはぴったり。最近のSUVは静粛性や乗り心地も進化しており、後部スペースにクレートを固定しやすい形状のものも増えています。

【軽自動車】スズキ・スペーシアギア／ダイハツ・タント

コンパクトながら空間効率の良さが魅力の軽自動車。特に後席のスライドやシートアレンジに優れたモデルであれば、ペットとのお出かけも快適になります。日常使いと旅行の両立を目指す方に。

実際に車で旅行した飼い主たちのリアルな声

「家族みんなで出かける幸せを感じた」

あるブログでは、愛犬と行った海辺の旅行が「家族の思い出の1ページになった」と紹介されていました。普段は見られないはしゃいだ様子に、飼い主も思わず笑顔になったそうです。

別の投稿では、「愛犬がドライブ中ずっと窓の外を眺めていて、とても嬉しそうだった」という感想も。ペットが楽しそうな姿を見られることが、何よりの喜びという声が多く見られます。

「ストレスもあるが、工夫すれば大丈夫」

ただし、いいことばかりではありません。Xでは「猫を800km連れて行ったら、ずっと鳴きっぱなしだった」という投稿や、「犬が車酔いして大変だった」という経験談もありました。

しかし多くの飼い主が準備や工夫で乗り切れると語っています。ケージの固定、水分補給のタイミング、日陰での駐車など、小さな心配りが旅の快適さを大きく左右するようです。

ペットとの旅行は楽しい時間を共有する大切な機会。その快適さや安全性を左右するのが、車の選び方です。車内空間の広さや静粛性、装備の充実度など、さまざまなポイントを意識することで、より安心してドライブを楽しめるようになります。大切な家族であるペットとの思い出作りのために、自分たちに合った一台を探してみましょう。