残価設定ローンとは?仕組みとメリット・デメリットをわかりやすく解説

更新日:2025.06.23

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車を購入する際、できるだけ負担を減らしたい──そんな方に人気なのが「残価設定ローン」という購入方法です。毎月の支払いが安くなる点は魅力ですが、仕組みをきちんと理解していないと後で「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性も。この記事では、残価設定ローンとは何かを、できるだけわかりやすく解説していきます。

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  • 残価設定ローンの仕組みを図解レベルでやさしく説明

  • メリットとデメリットを具体例付きで紹介

  • 契約終了時の選択肢や注意点も網羅

残価設定ローンとは?

車を購入するとき、現金一括や通常のローン以外に、もう一つの選択肢として注目されているのが「残価設定ローン」です。この仕組みは、購入する車の将来の価値をあらかじめ見積もり、その金額(残価)を差し引いた金額だけをローンで支払っていくというもの。

つまり、最初から「車をずっと自分のものにするつもりではない」という前提で組まれるローンなのです。契約期間の終了時には、設定された残価で車を買い取るか、それとも車を返却するか、あるいは新たな車に乗り換えるかを選べます。

車の「残価」とは?

「残価(ざんか)」とは、契約終了時点でその車に残っていると見込まれる価値のこと。たとえば、300万円の新車を5年後に100万円の価値が残ると見積もれば、その100万円が残価になります。残価はメーカーやディーラーが設定し、車種や使用条件、契約期間などによって異なります

通常ローンとの違い

一般的なカーローンでは、車の購入価格全体を分割で支払います。一方、残価設定ローンでは「購入価格から残価を引いた金額」を分割で支払うため、毎月の支払額が少なくなるのが特徴です。

たとえば、同じ車を300万円で購入する場合、通常ローンでは300万円すべてを支払う必要がありますが、残価設定ローンなら残価(例:100万円)を引いた200万円だけを分割で支払えばよい、という計算になります。

そのため、「毎月の出費は抑えたいけど、新車に乗りたい」という方にとって、非常に魅力的な選択肢となるのです。

残価設定ローンの仕組み

残価設定ローンの最大の特徴は、月々の支払い額を抑えつつ新車に乗れるという点ですが、その仕組みを正しく理解しておかないと、思わぬ出費や不都合に直面することもあります。ここでは、支払いの流れや契約期間、残価の設定方法などを詳しく解説します。

支払いの流れと計算方法

まず、ローン契約時に「車両価格」と「残価」が設定されます。この残価を除いた金額が、月々の支払対象となります。たとえば、車両価格が300万円、残価が100万円とすると、実際にローンで支払うのは残りの200万円。この200万円を契約期間(たとえば5年)で分割し、そこに金利が加算されるのが一般的な流れです。

したがって、通常ローンに比べて月々の返済負担は軽くなります。ただし、金利は残価も含めた全体にかかるケースが多いため、最終的な利息額は必ずチェックしておく必要があります。

契約期間と残価の設定基準

契約期間は3年~5年程度が一般的です。短めの契約では残価が高く設定されやすく、長期契約になるほど残価は低めに設定される傾向にあります。残価の設定基準には以下のような要素が関係します。

  • 車種やグレード
  • 新車時の人気度や中古市場での評価
  • 予想される走行距離や使用状況

多くの場合、ディーラーや販売店が残価を提示してくれますが、契約条件によっては実際の中古価格とかけ離れている場合もあります。契約内容を細かく確認し、納得したうえで判断することが大切です。

メリットと向いている人

残価設定ローンには、他の購入方法にはない魅力的な利点がいくつかあります。特に「新車に安く乗れる」という点に惹かれて選ぶ方も多いようです。ここでは、主なメリットと、どんな人に向いているのかを詳しく見ていきましょう。

月々の支払いを抑えられる理由

最大のメリットは、やはり「月々の負担が軽くなる」という点です。残価を差し引いた金額だけをローンで支払うため、支払総額が少なく感じられます。たとえば、300万円の車に対して残価が100万円設定されれば、200万円だけを支払う計算になります。

これは、たとえるなら「先に割引された金額でローンを組むような感覚」です。毎月の支出を抑えたい方や、できるだけ生活費にゆとりを持たせたい方にとって、非常に合理的な方法といえるでしょう。

また、車両価格に対して「このくらいなら無理なく支払える」というバランスを保ちやすいため、新車に乗るハードルがぐっと下がるのも特徴です。

新車に乗り続けたい人にぴったり

「車は数年おきに買い替えたい」「常に最新モデルに乗っていたい」──そんなニーズにも残価設定ローンはぴったりです。契約終了時には、車を返却して新しい車に乗り換える選択ができるため、所有にこだわらずに車を使いたい方には理想的なスタイルといえます。

また、返却を前提とすることで、車の資産価値が減っていくことへの不安をあまり感じずに済むのもポイント。家電のサブスクリプションに近い感覚で、車を“使う”という考え方にフィットします。

デメリットと注意点

残価設定ローンは確かに便利な仕組みですが、注意すべき点も少なくありません。契約内容をよく理解しないまま進めると、後から「思っていたのと違った…」と感じる場面もあるかもしれません。ここでは、主なデメリットと注意点を解説します。

総支払額が高くなるケースも

月々の支払額が抑えられる一方で、実は「総額」で見ると通常ローンよりも高くなることがあります。理由のひとつは金利のかかり方。多くの残価設定ローンでは、残価も含めた全額に対して利息がかかるため、返済額が思いのほか膨らむことがあるのです。

たとえば、300万円の車で残価100万円、支払い対象は200万円に見えても、実際には300万円に対して金利がかかっている可能性があるということ。また、契約終了時に車を買い取る場合、その残価100万円を改めて一括または再ローンで支払う必要があり、負担が増すこともあります。

走行距離や車の状態に要注意

残価設定ローンには、多くの場合「走行距離の上限」や「車両の状態に関する条件」が設定されています。契約時に「5年間で5万キロまで」といった走行制限があると、それを超えた場合には超過料金が発生することに。

また、返却時に車の傷やへこみが多い、内装に汚れが目立つなどと判断されると、その分の補修費用を請求される可能性も。あくまで“返却を前提とした契約”であるため、大切に扱うことが求められます。

車を仕事や趣味で頻繁に使う方、小さなお子様やペットを乗せる機会が多い方は、使用状況によっては思わぬ費用がかかることもあるので、事前に条件をよく確認しておくことが大切です。

契約終了時の選択肢

残価設定ローンの契約期間が終了すると、いよいよ次のステップを選ぶタイミングがやってきます。選べる選択肢は主に3つあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。自身のライフスタイルや今後のカーライフに合わせて、最適な方法を選びましょう。

車を返却する場合

もっとも基本的な選択肢は「車を返却する」こと。これは契約通りに車をディーラーに戻す方法で、追加費用が発生しない限り、これでローン契約は終了します。新しい車に乗り換えず、一旦車を手放したい方に適しています。

ただし、車の状態が悪かったり、走行距離が契約条件を超えていたりすると、修理代や違約金が請求される場合もあるため注意が必要です。

車を買い取る場合

「この車を気に入っているから手元に残したい」と思った場合は、残価分を一括または再ローンで支払うことで、車を正式に自分のものにすることができます。

この場合、買い取り価格(=残価)に加えて、再ローンを組む場合の金利も考慮する必要があります。また、車の価値が市場より高めに設定されていると、割高な買い物になることもあるので、再査定や相場確認も忘れずに。

新しい車に乗り換える場合

残価設定ローンの利便性を最大限に活かす選択肢が「新しい車への乗り換え」です。契約満了後、車を返却して新たなローン契約を結ぶことで、常に最新の車に乗り続けることが可能です。

この方法は、最新の安全性能や燃費性能を重視したい方や、車を“所有する”より“使う”ことを重視する方にぴったり。ただし、新たにまたローンを組むことになるため、家計への継続的な影響も考慮して選ぶことが大切です。

残価設定ローンを選ぶ際のチェックポイント

残価設定ローンは上手に活用すれば非常に便利な選択肢ですが、契約前に確認すべきポイントもいくつかあります。後悔しないためには、内容をしっかり理解し、自分に合った条件かどうかを見極めることが重要です。

契約前に確認すべき条件

まずは、契約条件の詳細をよく確認しましょう。特にチェックしたいのは以下の点です。

  • 残価の設定額:市場価格と比べて不自然に高く設定されていないか
  • 金利:金利が残価部分にも適用されているかどうか
  • 走行距離の上限:自分の使い方に対して現実的な設定か
  • 車両状態の条件:返却時に何が「減点」と判断されるか

こうした項目を事前にディーラーとしっかり話し合っておくことで、契約終了時のトラブルを避けやすくなります。

実際の支払総額と比較しよう

「月々の支払額が安いからお得」と感じるかもしれませんが、本当に見るべきは“総支払額”です。通常ローンと比較して、実際にどれだけの差が出るのかを冷静に確認してみましょう。

また、将来的に車を買い取る予定があるなら、残価と買い取り費用を含めた総額も試算しておくと安心です。安く見える支払いが、実は高くついていた……ということもあるのです。

加えて、「最初から買い取るつもりなのか、それとも返却や乗り換えを前提にするのか」といった自身の目的を明確にしておくことで、選ぶべきプランも自ずと見えてきます。

まとめ

残価設定ローンは、新車をより手軽に利用したい方にとって、大きな味方となる選択肢です。毎月の支払い負担を抑えつつ、ライフスタイルに合わせて車を柔軟に使うことができるのが魅力です。

一方で、契約内容の複雑さや、条件に対する理解不足が後悔につながるケースも少なくありません。特に、残価の扱いや返却時の条件、金利などはしっかり確認し、長期的な視点で判断することが大切です。

「安く車に乗れる」という表面的な印象だけで判断せず、自分にとって本当に必要な条件を見極めること。それが、後悔しない残価設定ローン選びの第一歩です。

よくあるご質問

一部の中古車でも残価設定ローンが利用できる場合がありますが、対象となる車種や年式、走行距離などに制限があります。主に高年式の認定中古車などが対象になることが多く、通常の中古車販売では利用できないケースもあります。利用を希望する場合は、事前に販売店に確認してみましょう。

返却時に車の査定額が残価を下回った場合、その差額を負担しなければならない可能性があります。特に走行距離の超過や車両の損傷、事故歴などがあるとマイナス査定の対象になります。そのため、車を大切に使用し、契約時の条件を守ることが重要です。