新古車は本当に買ってはいけない?デメリットを知って賢い選択をする方法
更新日:2023.10.25
新車同様の状態で登録がされたものが新古車
正式名称は「登録(届出)済未使用車」
新古車は安くてきれいなクルマを手にしたい人におすすめ
「新古車」をご存知ですか?
この言葉だけ見ると、新車なのか中古車なのかはっきりしませんね。
車の購入を検討している方にとっては「新古車」とは案外見慣れた言葉なのではないでしょうか。
しかし、言葉は見たことあってもその意味や新古車が市場に出回る理由などまでは知らない方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな新古車について解説していきます。
新古車とは?新車、中古車との違い
「新古車」と聞いて「新しいの? 古いの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
この章ではまず「新古車とは?」という基本的なところから解説していきます。
新古車と中古車・新車はどこが違う?
新古車とは、新車に近い状態の中古車のこと。実は「中古車」という言葉は使い古された車、という意味ではありません。
使用歴などは関係なく、登録(届出)がされたものをすべて「中古車」と呼んでいます。
走行距離が0kmであっても、登録された時点で定義としては「中古車」になるのです。
新古車は状態的には限りなく新車に近いですが、登録がされているため「新車」とは名乗れません。そのため「新古車」という名称が使われているのです。
新古車と呼ぶか中古車と呼ぶかの判断は、走行距離が肝になります。走行距離が100km未満のものは新古車と呼ばれることが多い印象です。しかし、絶対にこれ!という定義はありません。
新古車?未使用車?
以前は新古車という言葉がよく使われていました。しかし登録済みの車=中古車に「新」と付くのはややこしいということで、自動車公正取引協議会の規定により正式な名称が付けられました。
新古車の正式名称は「登録(届出)済未使用車」です。
そのため実際に中古車ショップなどで販売される場合は、新古車ではなく「登録(届出)済未使用車」という名称で売られていることが多いです。
自動車公正取引協議会に加盟している販売店では、正式な名称以外は使用できません。そのため、新古車という名称を見かけることが比較的少なくなったのです。
また、今まであいまいだった「新古車」の定義ですが、正式名称がつけられたことでその部分の線引きもはっきりとされました。
「登録(届出)済未使用車」の定義は、初度登録(届出)された車両で、かつ、使用または運行していない車両です。
つまり、新古車には試乗で使われたものなども含まれますが、登録(届出)済未使用車に試乗車は含まれません。
初度登録されていて、かつ使用されていない車に限定されるというわけです。
なお、このコラムは新古車について解説しているので、特に注意書きがなければ新古車=登録(届出)済未使用車として記載します。
新古車が市場に出回る理由
なぜ新車に近い状態である新古車が市場に出回っているのでしょうか?
これは新車に飽きた人がすぐに売りに出したからではありません。
新古車が市場に出回るルートとしては主に3つあります。
- 販売店が自社で購入した
- 店頭のディスプレイ品
- 搬送中に傷がついた
販売店が自社で購入した
ディーラーが購入(=番号登録)した車が、中古車販売店などに卸されるパターンです。
自動車メーカーは自分たちの車を販売しているディーラーへ登録台数のノルマを課します。
そのノルマを達成するために、車を販売する側であるディーラー自身が車を購入することは決してめずらしいことではありません。
ディーラーが購入(番号登録)したものは中古車販売店やオークションなどに卸されます。
店頭の試乗車
販売店の試乗車も新古車として販売されるものとして挙げられます。
試乗車は公道を走るものなので、番号登録が必須です。
番号登録をしたものはもう新車として販売することはできないので、どれだけ状態が良いものだったとしても中古車として販売するしかありません。
そのため、中古車販売店に新古車として並ぶのです。
ただし、先ほど説明したように、新古車には試乗で使われたものなども含まれますが、登録(届出)済未使用車と書かれている車に試乗車は含まれません。
搬送中に傷がついた
販売店などへの搬送中に傷が付いてしまった車も、新車として販売することはできません。
傷の付いた商品をお客さんへ渡すことはできないですよね。
しかし、だからといって傷の付いた車を廃車してしまうわけにもいきません。
そのため、傷が付いた車は中古車販売店やオークションに流され、新古車として市場に出回るのです。
新古車が新車よりも安いのはなぜ?
新古車は一度番号の登録がされることで中古車扱いとなっているため、完全な新車よりは安く設定されていることが多いです。
しかし「中古車扱い」だからと言って、かなりの値下げを期待していると少し期待外れかもしれません。
基本的に、車の状態としてはほぼ新車と変わらないものがほとんどなため、大きく値下げをしているわけではないのです。
「少しでもいいから安く車を買いたい」という方には新古車はおすすめです。
新古車は買ってはいけないと言われる理由はデメリットが多いから?
インターネットで「新古車」という単語で検索してみると「買ってはいけない」というワードが、 関連する言葉の候補として表示された経験のある方もいらっしゃるかもしれません。
なぜ買ってはいけないと言われてしまうのでしょうか?
もしかしたら新古車の持つデメリットが「買ってはいけない」と言われてしまう理由かもしれません。
この章では新古車のデメリットについて紹介していきます。
新古車のデメリット
新古車にデメリットはあります。
しかしご安心を。「買ってはいけない」と言われるほど深刻なものではありません。
車にこだわりがある方や、将来的な売却のことも視野に入れている方にとってはたしかにデメリットとなる特徴ですが、 これらに当てはまらない方へはそんなに大きなデメリットとは言えないでしょう。
新古車の持つデメリットは以下の3点です。
- 車種や色、メーカーオプションの有無を自由に選べない
- 使用感があることも
- 「ワンオーナー車」でないことが売却時の査定に影響するかも
車種や色、メーカーオプションの有無を自由に選べない
新古車は生産された車両を販売しています。
そのため、新車のように「この色で、このメーカーオプションで」と自分好みのオーダーをすることができません。
また、新古車は在庫から購入するものなので在庫がなくなった場合は次の入庫まで待つ必要があります。
新古車は中古車よりも人気が高いので、入庫してもすぐに売りきれてしまうかもしれません。
使用感があることも
新古車として市場に出回るものにはさまざまな事情がありますが、試乗車として実際に稼働していた車も含まれます。
あくまでも「新車に近い状態」というのが新古車の特徴です。
そのため「誰か知らない人が乗ったことがある」という事実が嫌な方は、販売スタッフへ確認してみるのがいいかもしれません。
「ワンオーナー車」でないことが売却時の査定に影響するかも
もし自分が購入した新古車を将来的に売却することになった場合、ワンオーナーではないことが査定に影響してしまうかもしれません。
中古車市場でよく言われる「ワンオーナー」とは「過去に新車登録を行ったオーナー(所有者)が1人しかいない車両」のことです。
市場においてワンオーナーであることはかなり大きなアドバンテージです。
ワンオーナーの対照的な位置にあるのが複数オーナー。
複数オーナーと比べるとワンオーナーの方が車の状態がいいとされています。
新古車を購入すると2番目のオーナーとしてカウントされるので、もし自分が車を売却することになると査定額に影響が出るかもしれません。
新古車にはメリットもたくさんある
もちろん、新古車にあるのはデメリットばかりではありません。
この章では新古車のメリットを紹介します。
新古車の持つメリットは下記の4つです。
- 一般的な中古車よりも故障する可能性が低い
- 新車よりも車両本体価格が安い
- 税金・保険料などの負担が新車購入時より抑えられる
- 新車よりも納車が早い
一般的な中古車よりも故障する可能性が低い
一般的な中古車は走行距離が長かったり、使用歴が長かったりと故障の可能性が高い条件が結構揃っています。
一方の新古車は、状態だけで見れば新車と遜色ありません。
扱いとしては中古車である新古車ですが、状態的には中古というよりも新車に近いため、一般的な中古車と比べると故障の可能性が低いと言えるでしょう。
新車よりも車両本体価格が安い
状態としては新車に近いものの、法的な観点で見れば新古車は「中古」です。
そのため、完全な新車よりは抑えられた価格で販売されています。
税金・保険料などの負担が新車購入時より抑えられる
車にかかる税金ですが、そのうちの自動車重量税は車検時にまとめて納税することになっています。
しかし、新古車の自動車重量税は車両登録をした際に収められているのです。
最初の車検は車の購入から3年後。
新古車はすでに3年分の税金が支払われた状態なので、もし購入した新古車の初回車検時期がまだ先であれば、その分税金の支払いで得をしたと言えるでしょう。
新車よりも納車が早い
新車は受注生産の形態を採用しています。
そのため、注文から実際に納車されるまでに3週間〜1ヶ月ほどの時間がかかります。
最近では、車種によってはなんと半年から1年待ちというケースもあるようです。
早く車に乗りたいと思う方からしてみれば特に、半年や1年などとても待てた期間ではありません。
新古車はすでに完成しているものを販売しているので、書類関係の用意ができれば新車の納品よりも短期間で納車まで完了します。
新古車は早く自分の車に乗りたいと考えている方にもおすすめです。
デメリットの少ない新古車を購入する方法
前章で新古車の持つデメリットとメリットを紹介しました。
「買ってはいけない」と言われがちな新古車ですが、実際のメリット・デメリットを見てみると、決して悪いものでもないということがわかりましたね。
この章では実際に新古車の購入を検討し、購入する際に意識するといいポイントを紹介しています。
新古車の流通が多いタイミングを狙う
実は新古車には流通の多いタイミングというものが存在します。
それはずばり、決算期後の4月や10月です。
新古車が市場へ出回るルートのひとつに、自動車メーカーから出されたノルマを達成するためにディーラーが購入するものがありました。
決算が終わったあとに用済みとなった車を中古車販売店へ卸すため、この時期に新古車の流通が多くなるというわけです。
また、ボーナス時期の7月や12月、モデルチェンジの前後の時期にも流通が増える傾向があります。
決算期後やボーナス時期は、売れ残った新車を販売店が購入したり、 車の購入を検討する方が多いことで在庫を増やしたりするため新古車が出回りやすくなるという側面があるのです。
新古車購入時に見ておくべきポイント
新古車を購入する際には少しでもお得なものがいいですよね。
今回は新古車購入時にチェックしておくと良いポイントを紹介します。
走行距離が長くなっていないかを確認する
基本的には、走行距離が長くなるほど車の価値は下がるものです。
走行距離が長くなると、どれだけ大事に乗っていたとしても劣化は進んでしまいます。 その結果、修理や部品交換が必然的に多くなるため車としての価値が下がるのです。
また、交換しなければならない部品が増えるとその分大きな出費にも。
新車と比較して安く購入できるかを確認する
新古車を購入する一番のメリットとして「新車とほぼ変わらない状態なのに、新車より安価で購入ができる」という点が挙げられます。
しかし、ときどき新車よりも高額で販売されていることなどもあるためよく確認しましょう。
メーカーオプションがたくさん装備されていると、同じグレードでオプションをつけていない新車より新古車の方が高いということもあります。
メーカー保証が継承できるようになっているかを確認する
新古車購入時には、かならずメーカー保証が継承できるようになっているかどうかを確認しましょう。
メーカー保証とは、車を購入した際についてくる販売メーカーによる保証のことです。
この保証には以下のようなメリットがあります。
- 全国のディーラーで修理が可能
- 保証対象の修理または交換・補修が全て無料
このメーカー保証は中古車へ新車時のメーカー保証を引き継ぐ(保証の継承)ことができるのです。
しかし、メーカー保証の継承には一定の条件があります。
下記の条件について当てはまるか、しっかりと確認しておきましょう。
- 違法な改造や、純正品以外の部品を使用していない
- 保証書がある
- 保証内容と保証期間が決まっている
また、中古車購入時におすすめされる「特別保証」と「一般保証」の違いについて下記の表で紹介しています。
※こちらの表は横にスクロールできます
種類 | 保証対象 | 保証期間 |
---|---|---|
一般保証 | バッテリーやタイヤなどの消耗部品、エンジンオイルなどの油脂類をのぞいたほぼ全ての部品が対象 | 3年経過する、 |
特別保証 | エンジン機構や動力伝達機能など、特に重要な機能を果たす部品が対象 | 5年経過する、 |
保証期間に関しては設定されている期間か走行距離、どちらに先に達するかによって異なります。
手続きには費用や手間がかかりますが、内容が充実しているため継承することがおすすめです。
継承の手続き
車を購入した会社が継承の手続きをしてくれる場合もありますが、もし断られた場合は自分でしなければなりません。
車の名義を購入者に変更したあと、系列ディーラーに車両を入庫し、12か月点検相当の点検を受けることで継承の手続きは完了です。
手続きをするためには「違法な改造およびメーカー純正以外の部品を使用していないこと」「保証書があること(再発行を受けることが可能な場合もあります)」が条件として挙げられます。
販売店保証よりメーカー保証がおすすめ
車の保証には、自動車メーカーがそれぞれ提供している「メーカー保証」以外に、販売店が独自に提供している「販売店保証」があります。
販売店保証は、メーカーによる保証ほどのクオリティが見込めなかったり、場合によってはお金を支払わないといけなかったりします。
できることなら、メーカー保証の継承で済ませたいところと言えるでしょう。
状態の良い車へお得に乗る方法は新古車購入だけじゃない
新古車のいいところは、新車同然の車を、新車よりも安く購入ができる点にあります。
しかし、人気の高い新古車は店頭に並ぶタイミングの判断が難しく、自分が欲しいときには買えないということも。
需要の高い新古車ですが、新古車購入意外にもお得な車の乗り方があるのはご存知ですか?
この章では新古車購入以外の車へのお得な乗り方について紹介します。
車をお得に利用するなら「ポチモ」の中古車カーリースがおすすめ
実は、カーリースのサービスによっては新古車同様とてもお得に車の利用ができるのです。
中でも出光興産(株)のカーリース「ポチモ」は他社よりも充実したサービスと業界最安値レベルのリース価格でとてもおすすめです。
ポチモの中古車カーリースでお得なポイントは以下の4点です。
- 初期費用なしの月々定額料金で、新古車を購入するより安く車に乗れる
- 豊富な在庫から自分に合った車を選べる
- 契約満了時に車をもらえるオプションがある
- 新古車もラインナップ
初期費用なしの月々定額料金で、新古車を購入するより安く車に乗れる
ポチモには初期費用が必要ありません。
月々定額の料金を支払うだけで自分好みの車を利用することができるのです!
新古車は新車よりも比較的安価とはいえ、それでも購入に変わりはありませんからそこそこ高価な出費となってしまいます……。
しかし、ポチモなら月々定額料金を支払うだけで状態のいい車を、まるでマイカーのように利用することが可能なんです!
豊富な在庫から自分に合った車を選べる
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また、今回ご紹介した新古車もポチモでは一部取り扱っています。
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契約満了時に車がもらえる
ポチモは契約終了後に車が“かならず”もらえます。
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さらに詳しいポチモの中古車リースの内容は、下記の記事をご覧ください。
新古車もラインナップ
ポチモでは、中古車だけでなく新古車も取り揃えています。
もちろん「新古車」という名前では掲載していませんが、ポチモ独自の基準をクリアした高品質車の中で特に高い品質を誇るものは新車同然ともいえるものです。
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まとめ
今回は新古車についてお話ししました。
新古車という名前はあいまいなため、現在では自動車公正取引協議会により定義された「登録(届出)済未使用車」という名称を使用することが一般的です。
新車と同等の質ですが、扱いとしては中古車という不思議なものが新古車。
「新古車」というキーワードで検索すると、関連する言葉の候補で「買ってはいけない」という単語も同じように登場します。
新古車にはいくつかのデメリットがありますが、それはどのサービスにも言えること。新古車だけではありません。
また、新古車には場合によっては在庫がないことも。それだけ人気が高いというわけなのでしょう。
もし新古車購入以外でお得に車を利用したい場合には、カーリースもおすすめです。
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この記事の監修者
Coco.Life株式会社取締役副社長
ファイナンシャルプランナー
保有資格:CFP®︎/1級FP技能士、証券外務員資格第一種
柚木 康之ゆずき やすゆき
食品メーカーから外資系金融会社に転身後、ファイナンシャルプランナー(FP)として独立。2008年5月には熊本県でCFP®認定者(日本FP協会上級資格)第一号となり、現在は来店型FPショップで地域密着型の活動を続けている。「ひたすら、皆さまの満足のために」をモットーに、“家計のホームドクター“として、年間300人以上のお客様へ「お金」に関するアドバイスを行っている。
よくあるご質問
Q
新古車とはどのようなものですか?
新古車とは、ざっくりと表現すると新車に近い状態の中古車です。
なお、新古車という表現は誤解をまねくため、自動車公正取引協議会により 「登録(届出)済未使用車」と表記することが定められ、定義も明文化されています。
Q
ポチモの車両は新車保証(メーカー保証)は継承されますか?
ポチモでは新車保証(メーカー)の継承は行っておりません。
ご希望される場合、納車後にお客様にてお手続きいただく必要がございます。
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