カーリースは、毎月定額で車に乗れるという便利なサービスですが、途中で乗り換えを検討する方も少なくありません。

ですが、契約の仕組みをよく理解しておかないと、思わぬトラブルに発展することも。まずは「乗り換えが可能かどうか」を見ていきましょう。

契約期間中の乗り換えは原則NG？

基本的に、カーリースは「契約満了まで乗り続ける」ことが前提です。

途中でやめたくなっても、「原則解約不可」とされているプランが多くあります。特に、月額料金が安めに設定されている契約ほど、途中解約に対して厳しい制限が設けられていることが多いです。

たとえば「5年契約で3年目に乗り換えたい」と思っても、残り2年分のリース料金を一括で支払う必要が出てくるケースも。これは「中途解約の違約金」として請求される場合があるからです。

中途解約が可能なプランも存在する

一方で、最近では「中途解約OK」と明記されている柔軟なプランも増えてきました。

たとえば、「オープンエンド方式」と呼ばれるタイプでは、契約終了前に精算すれば乗り換えが可能になることもあります。

ただし、中途解約ができるからといって完全に無料とは限りません。

車両の査定額や残債によっては追加費用が発生することもあるので、契約内容は細かく確認しておきましょう。

解約可能な条件と手数料の有無をチェック

乗り換えを考えるなら、まず「自分の契約がどのタイプか？」を確認することが第一歩です。

• 解約が認められるケース（事故・災害・転勤など）
• 手数料や精算金の有無
• 車両返却時の条件（走行距離や傷の程度）

このような点を把握しておくことで、あとから「こんなはずじゃなかった」と後悔するリスクを減らせます。

カーリースからの乗り換えを考える際に、真っ先に気になるのが費用面ではないでしょうか。

月々の支払いは変わらなくても、契約の途中で車を替えるとなると、思わぬ出費が発生することもあります。

ここでは、乗り換え時に特に注意したい「お金にまつわるポイント」を詳しく見ていきましょう。

違約金・残価精算とは？

カーリースでは、契約期間終了時に「残価（ざんか）」と呼ばれる車の予想下取り価格が設定されていることがあります。

中途解約をすると、この残価に基づいて精算が行われますが、ここで想定よりも査定額が低かった場合、その差額を支払わなければなりません。

また、違約金も見逃せないポイントです。リース契約では、「契約期間満了前の返却＝契約違反」とみなされるため、違約金が発生するケースがあります。

この金額は契約内容によって異なりますが、数十万円単位になることもあるので注意が必要です。

予想外の追加請求が発生するケース

乗り換え時に想定外の請求を受けることもあります。

たとえば、車両に傷やへこみがあった場合、それが「通常使用の範囲を超えている」と判断されると、修理費を請求されることがあります。

また、走行距離にも要注意です。

リース契約には「年間○km以内」といった走行距離制限が設定されていることが多く、それを超えていると、超過分に対して追加料金が発生する場合があります。

乗り換え先の割引や下取り特典で負担軽減も

とはいえ、すべてがマイナスになるわけではありません。

最近では、乗り換え先のカーリース会社が「下取りサポート」や「違約金補助キャンペーン」を実施していることもあります。

特に他社からの乗り換えを歓迎している会社では、「今の車を返却するだけで5万円補助」などの特典を用意していることもありますので、複数社を比較してみるのも良いでしょう。

次は、「乗り換え先の選び方とポイント」について解説します。このまま進めてもよろしいですか？

カーリースから別のカーリースへ、あるいは購入や別のサービスへ。

乗り換えにはいくつかの選択肢がありますが、それぞれにメリットと注意点があります。

ここでは、乗り換え先を選ぶときに押さえておきたいポイントを、具体的に見ていきましょう。

同じカーリース会社での再契約

まず考えられるのが、現在契約中のカーリース会社で別の車に再契約するケースです。この方法の最大のメリットは、手続きがスムーズなこと。

既に個人情報や支払い情報が登録されているため、書類手続きが簡略化されることが多いです。

また、利用実績に応じて特典がつくこともあります。

たとえば、「再契約割引」や「車両引き継ぎプラン」など、乗り換えの負担を軽くする制度が設けられている場合があります。

ただし、今の契約内容に不満があった場合は、同じ会社にとどまることでまた同じ条件を繰り返してしまう恐れも。契約内容は必ず再確認しておきましょう。

他社へ乗り換えるメリットと注意点

他社へ乗り換えることで、より自分に合ったプランや、最新の車種を選べる可能性が広がります。とくに最近は、短期契約が可能なサブスクリプション型のサービスや、ガソリン代込みのプランなど、選択肢が豊富になっています。

他社への乗り換えをスムーズに進めるためには、今の契約の解約条件と、乗り換え先の初期費用をよく比較することが大切です。
特に、「乗り換えキャンペーン」や「契約サポート金」などの制度があるかを確認しておくと、費用面での不安が軽くなります。

注意点としては、審査が改めて必要になることです。今までと違う会社になると、年収や信用情報によっては希望するプランに通らないこともあるため、事前に条件を確認しておくと安心です。

買い取り・中古車・サブスクとの比較

カーリース以外にも、「車を買う」という選択肢も視野に入れる価値があります。たとえば中古車を一括購入すれば、月々の支払いは発生しませんし、走行距離や改造に関する制限もなくなります。

また、最近はカーサブスクリプション（いわゆる“車のサブスク”）も人気を集めています。サブスクは、月額制で車に乗れるという点ではカーリースと似ていますが、契約期間が短く、より柔軟なプランが多いのが特徴です。

「車にどれだけ乗るか」「何年使いたいか」「メンテナンスはどうするか」といったライフスタイルに応じて、ベストな選択肢は変わります。カーリースにこだわらず、幅広く比較してみましょう。

カーリースの乗り換えは、ただ車を替えるだけではありません。

契約や書類、タイミングなど、少しでも準備を怠ると手間や費用が増えることもあります。この章では、スムーズに乗り換えを実現するために必要なステップを順番に整理していきます。

乗り換え前の準備と必要書類

まずは、現在の契約内容を確認しましょう。とくに注目すべきは、契約期間、違約金の有無、残価設定、そして車の状態（傷や走行距離）です。

これらを把握しておくことで、予想外の出費を防ぎやすくなります。

次に、乗り換えに必要な書類を揃えておきましょう。以下のようなものが一般的です。

• 現在のカーリース契約書
• 車検証（自動車検査証）
• リース会社からの明細や精算見積書
• 免許証のコピー（本人確認用）

新しいリース会社やディーラーから書類提出を求められる前に、自分で準備しておくと手続きがスムーズです。

タイミングを見極めて損を防ぐ

乗り換えにおいて、実は「いつ動くか」がとても重要です。

例えば、契約満了の直前に動き出すと、車両返却や次の車の納車が間に合わず、代車費用が発生してしまうこともあります。

おすすめなのは、契約満了の6カ月前から情報収集を始めることです。この時期なら、現在の契約内容の見直し、新しい車種の検討、乗り換えキャンペーンの利用など、落ち着いて判断ができます。

また、繁忙期（3月や9月）を避けると、納車がスムーズで、割引が適用されやすいという利点もあります。

プロに相談しておくと安心

カーリースの乗り換えは、手続きが複雑になりがちです。そんなときは、カーリース専門の販売店や、ディーラーの担当者に相談してみましょう。

プロの視点からアドバイスをもらうことで、今の契約に隠れているリスクや、より有利な選択肢に気づける可能性もあります。特に、「リースの途中解約サポート」を行っている会社であれば、負担を軽減してもらえるケースもあります。

時間に余裕を持って動き出すことで、相談できる選択肢も増え、納得のいく乗り換えが実現しやすくなります。

カーリースは、税金や車検代も含まれていて、手軽に車に乗れる便利なサービスです。しかし、いざ乗り換えを考えると、契約期間や違約金、残価精算など、気をつけるべき点がいくつもあります。

まず、今の契約内容をしっかり確認することが大前提です。中途解約が可能か、追加費用がかかるかなど、自分の契約がどのような条件なのかを把握しましょう。

そして、乗り換え先の選び方も重要です。同じカーリース会社での再契約はスムーズですが、他社のサービスや中古車購入、サブスクなども比較することで、より自分に合った選択肢が見えてくるはずです。

さらに、乗り換えの準備は余裕をもって始めることが、失敗を防ぐカギです。早めに動くことで、プロに相談する時間も確保でき、特典やキャンペーンの情報も逃さずキャッチできます。

迷ったときは、焦らず立ち止まって情報を整理してみましょう。あなたにとって、最適な一台がきっと見つかるはずです。