カーリースは「所有」ではなく「利用」を前提とした契約です。

購入する場合と違い、使い方や期間がある程度決まっているため、車種選びはその後の満足度に大きく関わってきます。

ここでは、なぜカーリースで車種選びが重要なのかを、具体的な視点から確認していきましょう。

リースは「所有」ではなく「利用」の発想

車を購入する場合、性能やデザインにこだわったり、長く乗ることを前提に選ぶ方が多いかもしれません。

一方でカーリースは、数年単位で乗る「借りる」契約。乗る期間が限られているからこそ、実用性や使いやすさを重視した選択が求められます。

たとえば「とにかく荷物が積める車がほしい」「子どもを乗せやすいスライドドアがある車がいい」など、実際の生活スタイルに合った車種を選ぶことが大切です。

見た目や流行だけで選ぶと、使い勝手に不満が出ることもあるかもしれません。

維持費や燃費性能が選定のカギになる

カーリースの料金には、税金や車検費用、基本的なメンテナンス費が含まれている場合が多く、一見するとコスト管理がしやすいように思えます。

ただし、燃費性能は契約者の負担になりますし、グレードやオプションによってリース料が大きく変わることもあります。

そのため、燃費の良い車やコンパクトで維持しやすい車は、リースでも人気です。特に通勤や買い物など日常的に使う場合、走る距離が増えるほど燃費性能の差が実感できるでしょう。

走行距離制限や契約年数とのバランスも考慮

カーリースには、多くの場合「年間〇kmまで」といった走行距離の制限があります。この距離を大幅に超えると、返却時に追加料金が発生することも。そのため、どれだけ走る予定があるかを事前に見積もり、用途に合った車を選ぶことが大切です。

また、契約年数によってもおすすめの車種は変わります。

短期間なら軽自動車やコンパクトカー、長期間なら耐久性に定評のある車種を選ぶと安心です。自分の使い方にぴったりな車を選ぶことで、リース期間中を快適に過ごせます。

カーリースで最適な車種を選ぶには、自分がどんな目的で車を使いたいのかを明確にすることが第一歩です。

ここでは、代表的な4つの用途に分けて、それぞれに適した車種をご紹介します。

ファミリー向け：トヨタ・シエンタ、ホンダ・フリードなど

家族で使う車には、広い室内空間と安全性が欠かせません。特に小さなお子さんがいる家庭では、スライドドアがあるだけでも、乗り降りのしやすさがまったく違います。

トヨタ・シエンタは、コンパクトでありながら3列シートを備え、最大7人乗りが可能。狭い道でも扱いやすく、通園や買い物にも便利です。

ホンダ・フリードもまた、室内の使い勝手がよく、シンプルで飽きのこないデザインが魅力です。ファミリーカーとして長年人気が高い理由がよくわかります。

これらの車は、安全運転支援機能も充実しており、リースで初めて乗る方でも安心して選べるモデルです。

通勤・買い物中心：ダイハツ・タント、スズキ・スペーシアなど

日常使いがメインであれば、コンパクトで小回りがきく軽自動車がぴったりです。最近の軽は室内空間も広く、装備も充実しているため、ひと昔前の「安いだけの車」という印象は薄れてきました。

ダイハツ・タントは、助手席側がピラーレス構造になっており、買い物袋や荷物の積み下ろしがとてもスムーズ。高齢の家族を乗せる場合も、乗り降りが楽で安心です。

スズキ・スペーシアは、燃費性能の良さと視界の広さが特徴で、初心者ドライバーにも扱いやすい設計です。

毎日乗るからこそ、ストレスの少ない一台を選ぶことが大切です。

レジャー・アウトドア派：スバル・フォレスター、トヨタ・ライズなど

週末のキャンプや旅行、趣味で遠出することが多い方には、SUVやコンパクトSUVがおすすめです。荷物をたくさん積めるだけでなく、悪路でも安心して走れる走行性能が魅力です。

スバル・フォレスターは、四輪駆動の安定感と大容量の荷室が特徴。長距離ドライブでも疲れにくく、アウトドア好きには定番の1台です。

トヨタ・ライズは、街中でも運転しやすいコンパクトなボディに、本格的なSUVらしさを備えており、アウトドア初心者にも人気があります。

自然と向き合う時間が増えるほど、信頼できる相棒が必要になるかもしれません。

燃費重視のエコカー：トヨタ・プリウス、ホンダ・フィットなど

ガソリン代の高騰が気になる昨今、燃費性能は車選びの大きなポイントになっています。燃費が良ければ、月々の出費を抑えることができ、リース料金と合わせて家計への負担を軽減することができます。

トヨタ・プリウスは、ハイブリッドカーの代名詞とも言える存在。特に郊外での通勤やドライブが多い方におすすめです。

ホンダ・フィットは、コンパクトながら室内空間が広く、走行性能も申し分ありません。燃費の良さと操作性を両立したバランスの良い1台です。

走れば走るほど、燃費の良さが実感できるのはエコカーの最大の魅力ですね。

数ある車種の中でも、カーリース利用者から特に支持を集めている車があります。

それには、運転のしやすさや維持費の低さ、装備の充実度など、共通する魅力が存在します。

ここでは、実際にリース契約数の多い人気車種5つを取り上げ、それぞれの特徴と選ばれる理由を詳しく見ていきましょう。

1位：ホンダ・N-BOX

リース契約数No.1のホンダ・N-BOXは、軽自動車ながら室内の広さやスライドドアなど、ファミリー層や日常使いに最適な装備が魅力。維持費の安さと運転のしやすさでも圧倒的な支持を集めています。

2位：ダイハツ・ミライース

コンパクトで低燃費、しかも月額リース料金が安価なミライースは、コスト重視の方に根強い人気。通勤やセカンドカーとしても選ばれています。

3位：スズキ・ハスラー

SUVテイストを取り入れたデザインと機能性の高さで、アウトドア派や若年層から支持されています。軽自動車とは思えない存在感も特徴です。

4位：ダイハツ・タント

ピラーレス構造や広々とした室内など、実用性を重視した設計が高く評価されています。高齢者や子育て世代にも人気の1台です。

5位：スズキ・スペーシア

燃費性能と快適な乗り心地を両立し、通勤からレジャーまで幅広く使える軽自動車。安全装備も充実しており、初めてリースを検討する方にも安心です。

カーリースは契約期間が決まっているため、途中で気軽に乗り換えるのは難しい場合がほとんどです。だからこそ、契約前の車種選びが非常に重要になります。

ここでは、後悔しないために押さえておきたいチェックポイントを3つご紹介します。

契約前に見ておきたい走行距離と使い方のバランス

カーリースには、月間もしくは年間の走行距離制限があります。一般的には年間1万km前後が目安ですが、リース会社やプランによって異なります。

たとえば、通勤や営業などで毎日車に乗る方は走行距離がかさみやすく、制限をオーバーしてしまうリスクもあります。その場合、追加料金が発生する可能性があるため、契約前に「自分が1年間でどれくらい走るのか」をざっくりと計算しておくのがおすすめです。

また、買い物や週末のレジャーが中心という方であれば、比較的低めの走行距離制限でも十分に収まるケースが多いでしょう。

装備や安全性能の確認も忘れずに

最近の車は、安全運転支援システムや便利なオプションが標準装備されていることも増えていますが、グレードによっては装備が制限されていることもあります。特にリース契約の場合、車両はあらかじめ設定された仕様から選ぶことが多いため、細かなカスタマイズができないケースもあります。

運転初心者や高齢の家族が使う場合には、自動ブレーキやバックモニターなどの安全装備の有無を事前にチェックしておきましょう。「見た目は良かったけど、乗ってみたら不便だった」ということを避けるためにも、装備面の確認は重要です。

契約後のメンテナンス費用や保険内容も要チェック

カーリースでは、多くのプランで定期点検や車検費用が含まれている場合があります。ただし、すべてのメンテナンスが含まれているとは限りません。オイル交換や消耗品の交換が別料金になっているプランもあるため、契約内容をしっかり確認しておきましょう。

また、自動車保険についても、リース料に含まれていない場合は別途加入が必要になります。リース会社によっては専用の保険プランを提供していることもあるので、比較して納得できる内容を選ぶことが大切です。

カーリースは「買う」のではなく「借りて使う」新しいカーライフの形です。そのため、車種選びが満足度を大きく左右するという点をしっかり意識しておくことが大切です。

この記事では、

• リースで車種選びが重要な理由
• 利用目的別のおすすめ車種
• 人気のリース車ランキング
• 契約前に確認すべきチェックポイント

を中心にご紹介しました。

カーリースを成功させるコツは、自分のライフスタイルや使用目的にしっかり合った車を選ぶこと。そして、燃費や安全装備、維持費まで総合的に判断することです。

選ぶ時間を少しだけ丁寧に過ごすことで、数年にわたるリース期間をより快適に、そして後悔なく楽しむことができるはずです。
今後のカーライフをより豊かにするために、ぜひ今回の情報を参考にしてみてください。