アルファードはその車格や装備の充実度から「車検費用が高そう」というイメージを持たれがちですが、実際の相場はどうなのでしょうか。

ここでは、グレードごとの目安や初回車検との違いを含めて、2025年時点での費用感を解説します。

グレード別の目安金額（ガソリン・ハイブリッド）

アルファードの車検費用は、選んだグレードやエンジンの種類（ガソリン or ハイブリッド）によって若干異なりますが、一般的な相場としては以下の通りです。

ハイブリッド車の方が構造が複雑なぶん、点検工賃や交換部品の単価がやや高めになる傾向があります。

また、2.5L以上のエンジンは重量税も高めに設定されているため、車重による影響も無視できません。

初回車検と2回目以降での違い

新車購入後、最初の車検（登録から3年目）は「初回車検」と呼ばれ、多くのパーツがまだ劣化していないため、費用を抑えやすい傾向にあります。

• 初回車検：法定費用＋点検費用のみ（約8〜12万円）
• 2回目以降：部品交換・劣化対策などが加わり、費用が1.2〜1.5倍程度に増加する場合が多いです

とくに2回目以降は、ブレーキパッドやタイヤ、バッテリーなどの交換が重なることもあるため、事前に見積もりを取得することが重要です。

「車検に10万円以上かかる」と聞くと高額に感じるかもしれませんが、その中身を知ることで納得できる部分も多くあります。

ここでは、アルファードの車検に含まれる費用の内訳をわかりやすく整理してみましょう。

法定費用（自賠責保険・重量税・印紙代）

法定費用はどの車でも必ずかかる費用で、どこで車検を受けても金額は変わりません。2025年時点でのアルファード（2.5Lクラス・ハイブリッド含む）の法定費用の目安は以下の通りです。

• 自賠責保険（24ヶ月）：17,650円
• 重量税（2,000〜2,500kgの場合）：49,200円（24,600×2年：ハイブリッド減税対象外車の場合）
• 印紙代（指定工場の場合）：1,800〜2,200円程度

合計でおよそ69,000円前後が法定費用として必要になります。

点検整備費用（ブレーキ・オイル・バッテリーなど）

整備費用は、ディーラーや整備工場によって価格差がある項目です。主な内容には以下が含まれます。

• 24ヶ月点検基本料
• エンジンオイル・エレメント交換
• ブレーキパッド点検・清掃
• 各種液類の補充（LLC、ブレーキフルードなど）
• タイヤやワイパーの点検・調整

アルファードのような大型車では、点検工賃だけで3〜5万円程度が相場になります。部品代は別途加算されるため、整備内容によって大きく変動します。

部品交換が必要な場合の追加費用例

使用年数が増えてくると、定期的な部品交換が必要になります。費用の目安を一部ご紹介します：

• ブレーキパッド交換（前輪）：約12,000〜18,000円
• バッテリー交換（ハイブリッド補機バッテリー）：約20,000〜40,000円
• ワイパーブレード：3,000〜5,000円程度
• タイヤ交換（1本）：約10,000〜25,000円（サイズにより変動）

こうした交換作業が重なると、車検総額が一気に15万円を超えることも珍しくありません。

アルファードの車検は、受ける場所によって費用やサービス内容が大きく異なります。

ここでは、ディーラー、民間整備工場、車検専門店、ユーザー車検の特徴と費用感を比較し、最適な選択をするためのポイントを解説します。

ディーラー車検の特徴と相場

特徴

• メーカー純正部品の使用
• 専門知識を持つスタッフによる整備
• 最新の設備と技術による点検

費用相場

• 総額：約12万〜30万円程度
• 内訳：法定費用5〜6万円、車検基本料金4〜7万円、整備費用5万円〜

メリット

• 高品質な整備と安心感
• リコールやサービスキャンペーンの対応がスムーズ

デメリット

• 費用が高め
• 必要以上の整備を提案される可能性

民間整備工場・車検専門店との違い

特徴

• 地域密着型のサービス
• 柔軟な対応と価格設定

費用相場

• 総額：約7万〜15万円程度
• 内訳：法定費用5〜6万円、車検基本料金1万〜3万円、整備費用は車両の状態による

メリット

• 費用を抑えやすい
• 顧客の要望に応じた整備内容の提案

デメリット

• サービスの質が業者によって異なる
• 純正部品以外の使用がある場合も

ユーザー車検でどこまで安くできる？

特徴

• 自分で陸運局に車を持ち込み、車検を受ける方法

費用相場

• 総額：約5万〜7万円程度
• 内訳：法定費用のみ（整備費用は別途）

メリット

• 最も費用を抑えられる
• 車の状態を自分で把握できる

デメリット

• 車検の知識と手間が必要
• 不合格の場合、再検査の手間と費用がかかる

「アルファードの車検は高い」と思われがちですが、ちょっとした工夫や事前準備で費用を抑えることは十分に可能です。ここでは、実際に使える節約術を3つの視点からご紹介します。

事前見積もりと複数業者の比較がカギ

もっとも基本的で効果的なのが、複数の業者に見積もりを依頼することです。

• ディーラー、民間整備工場、車検専門チェーンなど、2〜3社で比較することで、料金や整備内容の妥当性が見えてきます。
• 不要な整備項目が含まれていないかも確認しやすくなります。
• 無料のオンライン見積もりツールを活用するのもおすすめです。

競合することで価格交渉も可能になり、思わぬ値引きが得られることもあります。

定期的なメンテナンスで高額修理を防ぐ

車検時に突然発覚するトラブルほど、費用がかさむものはありません。そこで重要なのが日常的なメンテナンスの積み重ねです。

• オイル交換、タイヤの空気圧チェック、ワイパーゴムの交換などは、車検前に自分で対応可能な範囲も多いです。
• 定期点検を受けていれば、劣化部品の早期発見につながり、結果的に費用を抑えることができます。

こまめなケアこそが、車検時の“大出費”を避ける最大の防御策になります。

割引キャンペーンやクーポンの活用法

意外と見落としがちなのが、車検割引クーポンの存在です。

• 車検専門店やガソリンスタンド系整備工場では、早期予約割引やWeb予約特典を用意していることがあります。
• また、トヨタディーラーでも定期的にキャンペーン価格や部品交換割引を実施していることがあります。

こうした割引を上手に活用すれば、1〜2万円程度の節約につながるケースも少なくありません。

アルファードの車検は「高い」と言われることが多いですが、実際のところ車格に見合った適正な費用感といえます。法定費用だけでなく、車の状態や受ける場所によって費用は大きく変動します。

• 初回車検なら約8〜12万円前後、2回目以降は12〜18万円が相場
• ディーラー、整備工場、車検専門店、ユーザー車検の選び方でコストに差
• 定期点検や早めの見積もり比較が費用節約のカギ

大切なのは、単純な価格の安さだけではなく、「安心・安全」と「費用バランス」をどう取るかという点です。愛車を長く乗り続けるためにも、自分に合った車検スタイルを見つけてみてください。