エクストレイルはSUVらしい力強さと快適性を備えた人気車ですが、実際に所有してみると維持費の高さに驚く人も多いです。
その理由は、ガソリン代・税金・保険料といった固定費が想像以上に重くのしかかるため。
ここでは、それぞれの費用がどのように影響しているのかを整理してみましょう。

燃費性能によるガソリン代の負担

エクストレイルの魅力はパワフルな走行性能にありますが、その分、燃費はやや高めに感じるかもしれません。

特にガソリンモデルでは、市街地走行が多いとリッター10km前後になることもあり、そこまで燃費が優秀なわけではありません。
燃料代が高騰している時期は、1回の給油で1万円を超えるケースもあるでしょう。
走行距離が長い人ほど、この差は家計に響いてきます。

自動車税・重量税の金額が高め

エクストレイルはSUVの中で若干重めの部類であるため、重量税がその分かかります。

排気量は1,500cc程度であるため、年額40,000円前後です。

維持できないと感じる原因の一つに、この「固定的な出費の大きさ」があります。

保険料や車検費用の高さ

SUVは車体が大きく、修理や部品交換の費用が高くなりがちです。
そのため、任意保険の料率クラスもやや高めに設定されています。

さらに車検では、タイヤやブレーキパッドなどの消耗部品が高額になりやすく、1回の車検で数万円以上かかることもあります。
「想定していたより維持費がかかる」と感じるのは、この部分が影響している場合が多いです。

エクストレイルの維持費が重くのしかかると、「もう無理かもしれない」と感じることもあります。
しかし、すぐに手放すのではなく、まずは支出を細かく見直してみましょう。
思っている以上に節約できる項目が隠れていることもあります。

任意保険のプランを見直す

毎月の固定費の中でも大きな割合を占めるのが任意保険です。
補償内容を細かく確認し、不要な特約がついていないかを見直してみましょう。

また、走行距離が少ない人なら「走行距離割引型」や「ネット専用型保険」に切り替えることで、年間で1万円以上節約できる場合もあります。
保険会社によっては、契約更新時に等級が上がることで自然と安くなるケースもあるため、更新のタイミングも見逃せません。

燃料代の節約につながる運転方法

ガソリン代を抑えるには、運転の仕方を少し意識するだけでも効果があります。
急加速や急ブレーキを避け、一定のスピードを保つ運転を心がけると燃費が改善します。

また、タイヤの空気圧が下がっていると燃費が悪化するため、月に一度は点検する習慣をつけると良いでしょう。
小さな工夫の積み重ねが、年間で数千円から数万円の差になることもあります。

メンテナンス費を抑える方法

ディーラーでの点検や修理は安心感がありますが、すべてを正規ルートで行うと費用がかさみます。
オイル交換やタイヤ交換など、簡単な整備はカー用品店やガソリンスタンドを利用するのも一つの方法です。

さらに、純正品ではなく信頼性のある社外パーツを使うことで、部品代を抑えられる場合もあります。
ただし、安全に関わる部分は必ず専門業者に依頼しましょう。

コストの見直しをしても「やはり負担が重い」と感じる場合、車を手放す以外の選択肢もあります。
無理に維持を続けるより、今の生活スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
ここでは、負担を軽くしながらカーライフを続ける3つの方法を紹介します。

カーリースを利用する

車を「所有」する代わりに「利用する」形を選ぶ人が増えています。
カーリースでは、月額料金に税金や車検代が含まれており、毎月の支出を一定に保てるのが魅力です。

エクストレイルをリースで乗ることも可能で、頭金なしで新車を利用できるプランもあります。
「維持費が読めない不安」を減らすには、こうした仕組みの利用も有効です。

より維持費の安い車への乗り換え

エクストレイルからより維持費の安い車へ乗り換えることも視野に入れて良いかもしれませんね。

排気量の小さいSUVや、ハイブリッド・軽SUVなどに乗り換えることで、燃料代や税金の負担がぐっと下がります。

例えば日産の「キックス」やトヨタの「ライズ」などは、SUVらしさを残しつつ維持費を抑えられる代表的な選択肢です。
ライフスタイルの変化に合わせて、車のサイズを見直してみるのも良いでしょう。

売却タイミングを見極める

エクストレイルは中古市場でも人気があり、年式や状態によっては高値で買い取ってもらえる場合があります。
維持できないと感じたら、早めに査定を受けてみるのがおすすめです。

新しいモデルが登場する前や、走行距離が増える前に売却することで、査定額が大きく変わることもあります。
「手放す＝損をする」とは限らず、タイミング次第では次の車の購入資金にもつながります。

維持費の負担を感じながらも、「できるだけ長くエクストレイルに乗りたい」と思う人も多いでしょう。
実は、少しの工夫で車を長持ちさせ、トータルの支出を抑えることができます。
ここでは、長く安心して乗り続けるためのポイントを紹介します。

定期的な点検で故障リスクを減らす

大きな修理費用を防ぐには、定期的な点検が欠かせません。
エンジンオイルやバッテリー、ブレーキパッドなど、基本的な部分をこまめにチェックしておくと、故障を早期に発見できます。
特にオイル交換を怠ると燃費が悪化し、エンジンへのダメージにもつながります。

半年に一度は点検を受け、安心して走れる状態を保ちましょう。

年間コストを把握して計画的に管理する

「維持できない」と感じる原因の一つは、費用が予測できないことにあります。
毎年かかる税金や保険料、車検代などをあらかじめ年間コストとして把握し、月ごとに積み立てておくと安心です。

とはいえ、毎年発生するコストがわかっていたところで難しい面もあるでしょう。

そう感じる方は、税金や保険料などが毎月の定額料金に含まれるカーリースの仕組みがおすすめです。

カーリースではまとまった大きな出費の心配がなく、毎月決まった金額を支払うことでエクストレイルに乗ることが可能です。

エクストレイルは頼もしく、アウトドアにも街乗りにも対応できる万能SUVです。
しかし、その分だけ維持費がかかるのも事実。
「もう維持できないかも」と感じたときこそ、車との付き合い方を冷静に見直すことが大切です。

まず意識したいのは、「車を所有する目的」を明確にすることです。
通勤や買い物などの短距離移動が中心なら、もっと小さな車に変えても十分な場合があります。
反対に、家族で出かける機会が多いなら、今のサイズを維持したほうが快適に過ごせるでしょう。

また、感情的に手放す決断を急ぐよりも、一度費用を「数字」で整理してみることをおすすめします。
月々どのくらいの支出があり、どこを減らせるのかを可視化するだけでも、状況の見え方が変わります。

必要に応じて専門店に相談したり、見積もりを複数取るなど、客観的な判断材料を集めることも有効です。

エクストレイルは魅力の多いSUVですが、その性能と引き換えに維持費が高くなる傾向があります。
ガソリン代や保険料、税金など、一つひとつの出費は小さく見えても、積み重なると大きな負担になります。

しかし、保険内容の見直しや燃費改善の工夫、整備費の管理など、できることは少なくありません。
無理のない範囲で支出を抑えれば、愛車と長く付き合っていくことも可能です。
大切なのは、「どこまでなら自分の生活に合うか」を見極めることです。

維持が難しいと感じたときは、カーリースや乗り換えなど、所有にこだわらない選択肢も検討してみましょう。
エクストレイルを手放すことが「終わり」ではなく、新しいカーライフの始まりになることもあります。